書 籍:墜落
著 者:真山仁
出版社:文藝春秋
発行日:2022年6月30日 第1刷(第1刷を購入)
【目次】
プロローグ
第1章 那覇
第2章 基地
第3章 炎上
第4章 波紋
第5章 停滞
第6章 勃発
第7章 騒乱
第8章 闇の中
エピローグ
真山仁さんの書籍を読んだのは、『レインメーカー』に続いて2冊目です。
2022年、沖縄は本土復帰50年を迎えました。
帯に『本土復帰50年』と記されているので、それを機に発行されたのでしょう。
私は北海道に在住しているので、沖縄のことを詳しく知りません。
そして、一度も訪れたことがありません。
こちらの書籍はフィクションですが、沖縄特有の貧困問題を知ることができました。
巻末に掲載されている【主要参考文献一覧】に、沖縄の貧困に関する書籍が数冊あるので、おそらく真実でしょう。
また、沖縄は米軍基地に関する問題を切り離すことはできません。
そのため、航空自衛隊、防衛大臣や防衛省職員、県知事、町長、米軍将校なども登場します。
『金城家』の闇から浮かび上がった真実を知ったときは、とても衝撃的でした。
しかし、第8章で『闇の中』と記されているとおり、結末には少しばかり消化不良を感じてしまいました。
一個人が政府または国を相手にするには、やはり限界があります。
エピローグで、かすかな期待を寄せて終了しています。
それは、読者が想像するしかありません。
コメント