早期定年と終身雇用について考える

仕事

2021年9月、サントリーホールディングス代表取締役社長の新名剛史さんが、いわゆる『45歳定年制』を提唱しました。
この発言、多くのところで波紋が広がっています。
また、トヨタ自動車の社長である豊田章男さんも「終身雇用は厳しい」といった発言をしています。

終身雇用年功序列は、日本の雇用制度の大きな特徴でした。
しかし、近年は能力主義または実力主義といった評価へ変わってきています。
また、自分のスキルと可能性を信じて独立し、ベンチャー企業も増えてきています。

多くの会社では、終身雇用を半ば約束している代わりに副業を禁止しています。
その会社でしか仕事のスキルを身につけるしか方法はありません。
そのように束縛された会社で唐突に早期定年を提唱されたら、雇用されている社員は「会社に裏切られた」と思い、会社つまり経営者への不信感が芽生えるのは当然ではないでしょうか。
時代の流れとはいえ、あまりにも無責任すぎます。

早期定年を提唱するならば、面接時に説明しておくことや副業を推奨しておく必要があります。
社員は、終身雇用を約束しない会社に対する“会社愛”を感じられなくなるでしょう。
“会社愛”がなければ、会社に貢献しなくなります。
そうなれば、当然、会社の売り上げは上がらなくなるでしょう。
経営者と社員は、信頼関係によって成り立っています。
だからこそ、社員は会社のために働くのです。
信頼できない会社に社員がついていくでしょうか。

ゼネラリストスペシャリストという言葉があります。
ゼネラリストとは、管理者などのように、保有している知識や技術、スキルが広範囲にわたる人のことを言います。
スペシャリストとは、専門家や職人などのように、専門分野や特定の領域に特化した人のことを言います。
転職を考えたとき、私はどちら側の人かを知っておく必要があります。
そして、自分の強みを把握し、その強みを生かすことができる環境かを確認します。
起業することも1つの選択でしょう。

【論語】より
四十にして惑わず… まどわないこと。心が乱れたり悩んだりしないこと。
五十にして天命を知る… 五〇歳にしてはじめて自らの人生についての天命、宿命を知ること。
六十にして耳順ふ… 修養が進んで、聞いたことを素直に理解できるようになること。

私は『思い立ったが吉日』という言葉が好きです。
このブログの最初のタイトルでも用いていますが、人生に”遅い”ということはありません。
『行動するか』『行動しないか』の二者択一です。
行動するのであれば『具体的に動く』、それだけです。

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