今年、私が読み終えた書籍を紹介します。
書 籍:世界と日本がわかる 国ぐにの歴史 一冊でわかるイギリス史
著 者:小林照夫
出版社:河出書房新社
発行日:2019年8月30日(2021年10月20日 第5刷発行)
(初版第1刷を購入することができませんでした。)
最近、世界史に興味をもち始め、それに関する書籍を購読しています。
それに伴い、とくに中国史とイギリス史を深堀りしたくなりました。
どちらの国も歴史が長いので、世界史の初心者である私にとって、すべてを理解するのは難しいです。
正確にいうと、歴史が長いというのは誤りで、古くからの史料が残されている国の歴史というほうが合っているかもしれません。
イギリスは、とにかく全世界に多大な影響を及ぼしています。
つまり、イギリスの歴史を知れば世界の歴史を知ることができると考えたからです。
本書のプロローグに、次のように記されています。
【「ユーラシア大陸の端っこ周辺の島国」というと、わたしたちは日本を思い浮かべることでしょう。しかし、同大陸の西側には、同じ島国である「イギリス」が存在します。イギリスと日本はともに同じ島国国家ですが、異なる点が多くあります。日本は、13世紀の蒙古襲来(元寇)と第2次世界大戦を除くと、ほとんど外敵からの侵攻を受けていません。一方のイギリスでは、古代から多くの民族による侵攻・侵略がありました。その理由の1つとしては、大陸との距離が近かったことがあります。日本の対馬から韓国の釜山までの距離は、波の荒い対馬海峡を隔てて50キロメートル程度です。イギリスと対岸のフランスとが最も近いドーバー海峡をはさんで30キロメートルあまりで、泳いで渡ることもできます。つまり、対馬海峡は日本にとって防御壁となりえましたが、ドーバー海峡は敵の侵略を防ぐのに十分な距離とはいえませんでした。】
たしかに、イギリスは大陸からの侵略を防ぐことができず、フランスなど外国の影響を阻止することができませんでした。
しかし、イギリスはスペインに代わって覇権を握り、数々の国や地域を植民地化して”太陽の沈まない国”といわれる大英帝国を築き上げました。
第二次世界大戦後、イギリスから独立した旧植民地は27か国もあります。
また、1915年から1917年にかけて矛盾だらけの”三枚舌外交”といわれる外交政策を行なったことによって、現在においても火種を残しています。
イギリスは、良くも悪くも世界に多大な影響を及ぼしたことは間違いないでしょう。
産業革命をはじめ、世界に先駆けて文明を発達させて、人類の生活を向上させたことは事実です。
現在のイギリスは、移民問題などを理由に2020年にEUを離脱しました。
19世紀にイギリスが行なった政策『光栄ある孤立』に似ている感じがします。
今後のイギリスに注目していきたいです。
コメント