書 籍:人間標本
著 者:湊かなえ
出版社:KADOKAWA
発行日:2023年12月13日 初版発行(初版を購入)
【目次】
人間標本 榊史朗
SNSより抜粋
夏休み自由研究「人間標本」2年B組13番 榊至
独房にて
面会室にて
解析結果
湊かなえ『人間標本』を読んだきっかけは、Instagramで『人間標本』の書評が記載されていたこと。
また、2012年7月に発行された『白ゆき姫殺人事件』を読んだことがあった。
こちらも発行されてからそれほど遅くない時期に読んだ。
『白ゆき姫殺人事件』は、すべて口語体で記載されていて、独特の文書スタイルで驚いた。
蝶が恋しい。
蝶のことだけを考えながら生きていきたい。
蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。
あの美しい少年たちは蝶なのだ。
その輝きは標本になっても色あせることはない。
五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。
今こそ最高傑作を完成させるべきだ。
果たしてそれは誰の標本か。
――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。
(帯より抜粋)
何と言っても、タイトルが強烈だ。
帯の文面を見てもわかるように“五体目の標本”や“誰の標本か”と記載されているので、タイトルどおり人間を蝶のように次々と標本にしていく話。
最後まで読まなければ、物語の本質を知ることができない1冊であった。
これは単行本であったため標本の様子がカラーイラストで表現されているが、もし文庫化されれもこのイラストは同じように掲載されるのだろうか。
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