書 籍:切願 自選ミステリー短編集
著 者:長岡弘樹
出版社:双葉文庫
発行日:2023年3月18日(今回は第1刷を購入することができました)
【目次】
小さな約束
わけありの街
黄色い風船
苦い確率
迷走
真夏の車輪
あとがき
普段は単行本を買うことが多いのですが、今回は久しぶりに文庫本を買いました。
理由は、こちらの書籍の単行本が販売されなかったからです。
なぜ私は単行本が好きなのでしょうか。
文庫本は書籍の大きさが規格化されているので整理しやすいのですが、単行本は書籍そのものに個性があります。
大きさ、表紙、行間や空白(文章の読みやすさ)など。
さて、今回も長岡弘樹さんの書籍を紹介します。
『切願』は、長岡弘樹さんが作家デビューをして20周年を記念して刊行されました。
長岡さんが厳選した5編と、小説推理新人賞を受賞した作品が掲載されています。
私は、かつてリスクマネジメントを専門的に仕事をしていました。
『黄色い風船』の主人公は刑務官なのですが、ネクタイ1つにしてもリスクマネジメントが関係していることに感心しました。
受刑者から被害に遭わないための方法が記されています。
『真夏の車輪』は自転車の盗難に関する話です。
加害者と被害者が交互に登場し、それぞれの心情や状況、自転車が盗難車であると思わせない工夫、犯人を追いつめるための証拠などが細かく描かれています。
ちなみに、こちらの作品が長岡さんが受賞された作品です。
あとがきでは、長岡さんが作品を仕上げるために工夫したことやミステリーのヒントになったことが記されています。
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