戦争の近現代史

書籍

書 籍:戦争の近現代史 ―日本人は戦いをやめられるのか―
著 者:保阪正康
出版社:幻冬舎新書
発行日:2023年7月25日 第1刷発行(今回は初版第1刷を購入することができました)

【目次】
はじめに
プロローグ 新しい時代が始まる
第一章 「明治時代」と二つの戦争
第二章 「大正時代」と第一次世界大戦
第三章 「太平洋戦争」での崩壊
第四章 継承の原点としての「昭和後期」
第五章 「平成」という時代の姿勢
第六章 「令和」からの新しい視点
第七章 「二〇二二年」はどのような歴史の転換点か
第八章 戦争とテロという二つの事象
エピローグ 新しい時代の戦争学とは何か
あとがき

こちらの書籍を読んだきっかけは、著者が保阪正康さんであること、初版本であることです。
内容はタイトルどおり戦争に関することで、やはり2022年は重要な年になったことです。

書籍に“戦争学”という言葉が出てきますが、私は初めて聞く言葉でした。
私は歴史について考えるとき、歴史学者磯田道史さんがあるテレビ番組で「歴史は繰り返さないが韻を踏む」と語っていたことを思い出します。
人類の歴史は戦争の歴史ともいわれるように、戦争をするために戦争を学ぶ人もいるでしょうが、戦争を回避するために戦争を学ぶ人もいるでしょう。

日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦は、いずれも日本が戦場になっていません。
当時は現代のようにSNSがない時代なので、民衆は戦争の実情や攻撃される惨劇を知ることができません。
日本の民衆は、太平洋戦争で戦争の悲惨さを目の当たりにしました。

太平洋戦争が終わったあと、日本は“専守防衛”を徹底してきましたが、“反撃能力”を保有することが可能になりました。
私は外交について考えるとき、三谷幸喜さんが原作のテレビドラマ『古畑任三郎』において、犯人である日本特命全権大使の「よその国家とうまくやっていく唯一の方法は、相手になめられないということなんです」「この国を敵に回したらとんでもないことになる(と相手国に思わせる)」というセリフを思い出します。
このセリフが防衛を含む外交のすべてを物語っていると思います。

私は、どうしても「日本人は戦いをやめられるのか」という言葉が気になります。
「日本は」ではなく、「日本人は」とあえて“人”という言葉を加えたのでしょうか。
“日本”といえば国家単位になりますが、“日本人”といえば人つまり個人単位になります。

戦争を始める国は“正義”をもっています。
『自分は悪だ』と思って戦おうとする国はありません。

 

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