書 籍:20歳の自分に教えたい地政学のきほん
著 者:池上彰 +「池上彰のニュースそうだったのか!!」スタッフ
出版社:SB新書
発行日:2023年5月15日(初版第1刷を購入することができました)
第1章 地政学とは?
―シーパワーとランドパワーの国がある
第2章 地政学で「ロシアのウクライナ侵攻」を読み解く
―注目すべきはヨーロッパのディフェンスライン
第3章 地政学で「アメリカと中国の勢力争い」を読み解く
―地図から中国の狡猾な狙いが見えてくる
第4章 中国の香港制圧、地政学的な意味は?
―台湾統一への布石
第5章 「日本の安全」を地政学で読み解く
―日本が世界の脅威に対抗するには?
こちらの書籍は、これまで放送された『池上彰のニュースそうだったのか!!』の番組で取り上げられた地政学に関する内容を、そのまま書籍化したような感じです。
図もたくさん掲載されているので、とても解りやすかったです。
池上彰さんの書籍を購入したのは、今回で2冊目です。
記念すべき1冊目は2007年に発行された『伝える力』です。
私が購入したのは2010年で、第60刷されたものです。
これまで、地政学に関する書籍も2冊読みました。
『13歳からの地政学』
『【図解】新・地政学入門』
国は、その地形ですべてが決まります。
そのため、資源が乏しい国は資源が豊かな地域が欲しくなります。
農耕ができない国は、肥沃な大地を欲しくなります。
海がない国は、港が欲しくなります。
その欲望を満たすために、これまで戦争が繰り返されてきました。
また、欲望を手にしたがるのは、独裁国家であることが多いのです。
アメリカ、中国、ロシア、そして日本に関する地政学は必ず覚えておきたいポイントです。
アメリカは、太平洋と大西洋に面しているシーパワーの国であり、隣国から侵略されづらい。
中国は、東側に日本列島が長く連なっているため、海洋へ進出しづらい。
ロシアは、寒い地域を支配しているため、暖かい地域へ進出したい。
日本は、隣に面している3か国が核兵器を保有しているため、現実的な危機管理をしなければならない。
中国と台湾の関係は、かつての日本に似ています。
太平洋戦争が終わったあと、中国では国民党と共産党が衝突し、かつて中国を主導していた国民党が台湾に逃れ、政治を続けています。
それと同じようなことが幕末から明治の初期にかけて生じました。
かつて日本を主導していた旧幕府軍と新政府軍が衝突し、旧幕府軍が蝦夷地(北海道)に逃れて、新しい国(蝦夷共和国)をつくりました。
しかし、蝦夷共和国は新政府軍に鎮圧されて、日本に統一されました。
現在の中国は、当時の日本と同じようなことをしようとしています。
現在の中国は、世界に大きな影響を与える超大国です。
今後の動きに注視する必要があります。
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