書 籍:日本史を暴く ―戦国の怪物から幕末の闇まで―
著 者:磯田道史
出版社:中公新書
発行日:2022年11月25日 発行(第1刷を購入)
【目次】
第1章 戦国の怪物たち
第2章 江戸の殿様・庶民・猫
第3章 幕末維新の光と闇
第4章 疫病と災害の歴史に学ぶ
私が磯田道史さんを知ったのは、NHK BSプレミアム『英雄たちの選択』というテレビ番組です。
磯田さんは、司会を務めています。
番組では歴史上の英雄に焦点を当てて、その人の人物像や考えかたについて話し合うのですが、どの人が登場してもとても詳しく説明されるのです。
そこで、私は磯田さんの書籍を読みたくなりました。
私が書籍を購入するときは、できるだけ初版や第1刷のものを買いたいと思っています。
昨年12月初めに書店を訪れると、こちらの書籍が並べられていました。
いちばん上にある書籍を手に取ると、すでに第2刷が出版されていたのです。
そこで、積み重なっている書籍の下のほうから取り出すと、第1刷がありました。
即買いしました。
書籍では、日本史よりも、磯田さんの仕事や生活に関する内容のほうが気になりました。
歴史学者が史実を公表するには、証拠となる史料を収集して読み解く必要があります。
古本屋や骨董屋をめぐり、珍しい史料があればすぐに購入し、場合によっては交渉して入手し、それを解読して研究しているようです。
磯田さん自身も「ただのオタク」と自称し、教授になる予定はなかったと記されています。
『「薩長密談の茶室」を救う』にて、次のような記載がありました。
いま、京都では猛烈な勢いで「町家」が壊され、伝統家屋が失われている。アジアの経済成長で外国人観光客が急激に増えた。町屋が倒され、ゲストハウスのビルに変わっていることもある。観光客が来ると、観光対象であるはずの伝統的景観がかえって破壊される皮肉な現象が起きている。このままいけば金儲けの観光ビルばかりになり、将来的には観光客が去りかねない。まさに観光公害である。
もう30年ほど前の話ですが、私は修学旅行で京都を訪れたとき、やはり歴史的建造物を見て感激したのを覚えています。
京都は、歴史的建造物があるから価値があるのです。
それが変わって近代的な建物ばかりになったら、京都へ行く意味がなくなってしまいます。
歴史的建造物を保存するのは大変なことかもしれませんが、やはり歴史のある街は風情があります。
上述の記事を読んで、また京都を訪れてみたくなりました。
ちなみに、『修学旅行の始まり』についても、こちらの書籍に記載されています。
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