宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』

書籍

書 籍:ケーキの切れない非行少年たち
著 者:宮口幸治
出版社:新潮社
発行日:2019年7月20日(2025年4月10日 第46刷を購入)

【目次】
はじめに
第1章 「反省以前」の子どもたち
第2章 「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年
第3章 非行少年に共通する特徴
第4章 気づかれない子どもたち
第5章 忘れられた人々
第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない
第7章 ではどうすれば? 1日5分で日本を変える
おわりに

【なぜ購入したのか】
20219年に発売された書籍であり、現在はシリーズ化されている。
育児や福祉に関する報道などを視聴していると、「なぜそのような行動をするのだろう?」「なぜそのような考え方をするのだろう?」と感じてしまう。
表面的なことだけを捉えず、その原因や背景を知ることが第一である。
それは病気から生じているものなのか、環境から生じているものなのか、それ以外から生じているものなのか…。
「ケーキの切れない非行少年たち」というタイトルと、その表紙に描かれている「非行少年が三等分したケーキの図」が、とてもインパクトが強かった。

【どこが気に入ったのか】
(本文から引用)
 現在、一般に流通している「知的障害はIQが70未満」という定義は、実は1970年代以降のものです。1950年第の一時期、「知的障害はIQ85未満とする」とされたことがありました。IQ70-84は、現在では「境界知能」を言われている範囲にあたります。しかし、「知的障害はIQが85未満」とすると、知的障害と判定される人が全体の16%になり、あまりに人数が多過ぎる、支援現場の実態に合わない、など様々な理由から、「IQ85未満」から「IQ70未満」に下げられた経緯があります。
 ここで気付いて欲しいことがあります。時代によって知的障害の定義が変わったとしても、事実が変わるわけではないことを。IQ70-84の子どもたち、つまり現在でいう境界知能の子どもたちは、依然として存在しているのです。

【どのように活用するか】
上述の内容が本当ならば、なぜ現代に子育てが苦手な保護者や発達障害またはその可能性がある子どもが多いのか説明がつく。
「褒める教育」「褒める子育て」という言葉が広がっているが、書籍にも記載されている通り、褒めるだけでは問題は解決しない。
書籍では第7章に問題を解決するための具体的な方法が記載されている。
こちらの書籍は個人に焦点が当てられているが、同時にこれらの人たちを支援する体制づくりも必要になる。

最近はインクルーシブが求められている。
インクルーシブは「包摂」「包括」などと訳される。
個性を伸ばしつつ、包括的な社会をつくる。
日本は今まで分離保育または分離教育を行ってきた。
分離が当たり前だったことをガラッと変える。
当たり前だったことが当たり前でなくなる。

 

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