年配の同僚がいる。
同僚といってもオジサンだ。
私は、そのオジサンが職場の狭い一室から出たことをほぼ見たことがない。
勤務時間中、オジサンはずっと本を読んでいる。
まるで何かに執着しているようだ。
もちろん、私はオジサンと会話することはほぼない。
オジサンの会話はつまらない。
話題といえば、天気の話かインターネットの情報ばかりだ。
つまり、オジサンの体験談を聞いたことがない。
「昨日、このようなことがあった」とか「明日、このようなことをしたい」といった話題がない。
そのため、職場の人たちはオジサンに話しかけることはない。
オジサンは自分のことを優秀だと思っている。
職場の近くにアパートがあり、その一室で猫が飼われている。
私が職場の窓から外を眺めていると、偶然その猫と目が合った。
その猫は、狭い一室でどこにも出かけず、何をするわけでもなく日々を過ごしている。
私は、その猫を見た瞬間「オジサンと一緒だ!」と思った。
なんというもったいない人生。
私とオジサンは同じ業務内容なので、自分で仕事をつくれば自由に外勤することができる。
それなのに、黙々と本を読んで過ごしている。
本を読んだ知識をアウトプットすることもない…。
私がオジサンと仕事をするようになってから、オジサンを反面教師としている。
オジサンのような、こんなにつまらない人生を送りたくない。
「経験をしてこそ人生!」と私は思っている。
オジサンはオジサンなりの人生を生きているので、ご自由にどうぞ。
ただ、私はオジサンのようなつまらない人生を送りたくない。


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